セカンドハウスとはどういう人が持つといい?別荘との違いはここだった!      

セカンドハウスという言葉を聞いたことがある方は多いでしょう。新型コロナの影響で興味を持ったという方もいるかもしれませんね。

しかし、セカンドハウスと別荘の違いはご存知でしょうか。どちらも自宅以外で利用する住宅を指す言葉ですが、実は両者の定義は異なります。

今回の記事では、セカンドハウスの特徴やメリットについてご紹介していきます。

別荘やセカンドハウスの購入を考えている方は、それぞれの違いや利点を知り、本当に自分のライフスタイルに合うかを確認しましょう。

 

セカンドハウスとは

まずは、セカンドハウスの特徴や押さえておきたいポイントについて見ていきましょう。

 

日常的に利用するもうひとつの住まい

セカンドハウスとは、本宅とは別に生活拠点として利用する住まいのことです。

平日のみ通勤に便利な場所に住むこと、あるいは週末に家族と田舎暮らしを体験することなどを目的としているため、長期休みにリゾート地や温泉地でバカンスを過ごすことを目的とした別荘やリゾートマンションとは意義が異なるといえます。

 

セカンドハウスと別荘の違いは?

セカンドハウスの大きな特徴のひとつは、新築マンション、中古マンション、中古一戸建てなどをセカンドハウス目的で購入した場合も、居住用財産の対象になる点です。

一方、保養や遊興のために利用される別荘はこれに該当しません。

セカンドハウスも別荘も、他の一般住宅同様に固定資産税や不動産取得税などが発生します。

居住用財産として認められているセカンドハウスの場合、一定の条件を満たしていれば、住宅用地などの固定資産税都市計画税の固定資産税評価額(課税標準額)についての軽減措置や優遇税制の恩恵を受けることも可能です。(相続不動産もセカンドハウスに認定されれば同様の措置が受けられます)

ちなみに固定資産税は固定資産税評価額×1.4%(標準税率)です。

また、不動産取得税についても場合によっては控除額が設定される場合もあります。

対して別荘は居住用財産として認められないため、税負担の軽減、優遇を受けられることはほとんどありません。また、時期や条件によって受けられる軽減措置は異なります。

「知らなくて損した」ということにならないためにも、セカンドハウスのような不動産を購入する前には受けられる税制面の措置についてしっかり確認しておくことが大切です

ちなみにセカンドハウスローンを扱っている銀行では、団体信用生命保険付住宅ローンとして商品化しているケースもあります。

団体信用生命保険とは、住宅ローンの契約者が死亡、もしくは高度障害になってしまった場合、残りの住宅ローンを肩代わりするという保険です。保険料は銀行側が負担するケースもあるので、セカンドハウスのローンについて検討している場合は、この点も確認しておきましょう。

セカンドハウスローンには保証料0円といったプランもあるので、いろいろなプランを見比べて、お得なものを選びましょう。

ちなみに、長期固定金利住宅ローン「フラット35」もセカンドハウスローンとして利用できますが、返済中は住宅ローン控除を利用できず、第三者へ賃貸に出すことも不可です。

なお、セカンドハウスローンなど借り入れをする際は「総返済負担率」を気にしなければなりません。なぜなら年収に占める返済額の割合が一定額を超えると、ローンの審査が通らないからです。車のローンやスマホの割賦払いもカウントされるので覚えておきましょう。

 

月に1日以上の利用がなければセカンドハウスに認定されない

セカンドハウスとして認定され、優遇税制などの恩恵を受けるには以下のような条件を満たす必要があります。

  • 遠距離通勤を避けるため、職場の近くに取得して平日に利用している
  • もしくは週末に過ごすことを目的とし、休日の生活拠点としている
  • 毎月1日以上、居住用として利用している

セカンドハウスとして認められるためには、ある程度の合理的理由と居住実績が必要ということです

そのため、保養や避暑を目的として一定期間のみ過ごすだけの別荘は、セカンドハウスとして認められません。

また、セカンドハウスとして認定されるには、取得後60日以内に所在地の都道府県税事務所に申請しなければならないため注意が必要です。

ちなみに、賃貸物件をセカンドハウスとして利用する場合、保証会社の審査が場合によっては難航する可能性があります。万が一賃借人が滞納を起こして連絡が取れないというとき、タイミングが合わないと対象の物件に行っても直接本人と話せない可能性が高いからです。

そのため、セカンドハウスをその場所に持つ理由、利用する期間を明確に伝えておくことが大切です

 

住民票の取得は必要?

居住地では住民票を取得する必要があります。セカンドハウスを所有した場合、住民票の扱いはどうなるのでしょうか。

結論からいうと、わざわざ本来の住所から住民票を移す必要はありません。ただし、市町村によっては届け出が必要な場合もあるため、確認すると良いでしょう。

また、気になるのが「住民税」ですが、セカンドハウスの場合は全ての住民に一定額が課される「均等割」の支払いのみになります。

所得に応じて課される「所得割」は住民票のある土地での課税になるので、セカンドハウスの住所地へ支払う必要はありません。

 

賃貸よりも購入した方がいい?

賃貸か購入かは、セカンドハウスを持つ目的によって選ぶと良いでしょう。

仕事など、一時的な目的のみに利用する場合は賃貸で十分という方も多いと思います。

そのうち使わなくなることがわかっている場合は、購入の手間をかけてまで物件を所有するメリットは少ないかもしれません単身赴任など、利用する期間が限定されているならば手軽な賃貸がおすすめです。

一方、資産として所有したい、将来的にはセカンドハウスを本宅にすることを考えているという場合は購入を考えても良いでしょう。

また、近年は地震などの天災に対する備えとしてセカンドハウスを購入する方も増えています。

自宅とは違う家を持つことで安心したいと考えているのなら、もうひとつの資産としてセカンドハウスを購入することをおすすめします。

 

 

こんな人はセカンドハウスを持った方がいい!

セカンドハウスの購入を考えているなら、自分がセカンドハウスの恩恵やメリットを十分に得られるか、しっかり確認することが大切です。

以下の条件に当てはまるなら、セカンドハウスの購入を考えてみてはいかがでしょうか。

 

通勤に時間がかかる

会社と自宅がかなり離れていて、職場まで片道1時間以上かかるなど、毎日の通勤に不便を感じている方にはセカンドハウスがおすすめです。

通勤時間の長さは想像以上に体や心に負担をかけます。毎日、満員電車に長時間乗っている方は、職場に行くだけで疲れてしまうでしょう。新型コロナの影響で精神的な不安を感じている方も多いはずです。

セカンドハウスを持てば、通勤時間を短くできるだけではなく、これまで通勤のために削っていた睡眠時間や趣味に割く時間を取り戻すことも可能です

もしも通勤の短縮を目指してセカンドハウスを購入するなら、通勤時間をこれまでの半分以下にできる距離で、交通機関の利便性なども考慮して物件を選ぶと良いでしょう。

 

週末は田舎暮らしをしたい

週末は都会の喧噪を離れ、田舎でのんびり過ごしたいという方にもセカンドハウスはおすすめです。

都会の喧騒を離れた場所にセカンドハウスを持てば、休みの日は自然の中で畑を耕し野菜を育てるといった、街中では難しいライフスタイルも楽しめます。

普段は仕事で都市部を離れられない人も、田舎に物件を持つことで週末限定で理想的な生活を手に入れることも可能になります

また、オンラインでも仕事ができる方などは、ゆくゆくは生活の拠点をセカンドハウスに移すことも視野に入れやすくなるでしょう。

 

 

都市部では楽しめない趣味がある

大掛かりなDIYや庭いじりなど、都市部のマンションや一軒家ではなかなか楽しめない趣味を持っている方もいるでしょう。

セカンドハウスなら、そうした趣味を思う存分楽しめるというメリットもあります。自分の趣味を徹底的に楽しむためにセカンドハウスを利用するというのも十分な購入動機です。

ただし、趣味のためにセカンドハウスを購入する場合は利用頻度がポイントとなります

毎週のように趣味を楽しむなら良いですが、長期休みや気が向いた時だけの利用となるとセカンドハウスの認定を受けられません。

趣味をより楽しめるようセカンドハウスを注文住宅で建てれば、自然と通う回数も増えるかもしれませんね。

 

セカンドハウスよりも簡単?別荘を手に入れる方法

セカンドハウスを持つには利用目的や使用頻度など、さまざまな条件をクリアする必要があります。

一方、別荘の購入にはセカンドハウスのように沿わなければならない条件はないので、その点、手に入れるのは簡単といえるでしょう

ですが、購入する前に知っておいた方がよいポイントもあるのでご紹介します。

 

別荘の購入にはこんなデメリットが…

好きなリゾート地に別荘があるというのは素敵なことです。ホテルや旅館と違い、混み具合などを気にせず好きな時に行けるのもメリットです。

しかし、別荘の購入には以下のようなデメリットがあることも頭に入れておきましょう。

 

メンテナンスや片付けに手間がかかる

別荘は個人の持ち物です。自分の好きなようにできるのは利点ですが、メンテナンスや管理も自分自身で行わなければなりません。

建物の劣化を防ぐには、最低でも月1回程度行って、換気や掃除をする必要があります。

また、せっかくバカンスのために行っても、結局自分で掃除や料理をしなければならないので、逆に疲れてしまうという方も多いでしょう。

 

環境の変化による利用頻度の低下

別荘を購入した当初は十分楽しめても、時間とともに自分自身の状況や生活環境が変化して利用頻度が落ちてしまうというケースもあります。

別荘地は自然豊かな分、そこまでの道のりがかなり不便という場合も多いです。若いうちは良くても、歳を重ねて体力がなくなったり、病気で外出が難しくなったりすると、行くのが億劫になることもあるでしょう。

また、引っ越しなどで別荘がさらに遠くなってしまうこともあるかもしれません。こうした状況や環境の変化の影響を受けてしまうのが別荘のデメリットです。

 

相続が面倒

資産として別荘の相続を考える方は多いでしょう。

しかし、必ずしも子供、孫たちが相続してくれるとは限りません。古い別荘の場合は特にメンテナンスにかかる負担が大きい上、税金の問題など面倒な点が多いです。

相続せず売却するにも、場所や築年数によってはなかなか買い手がつかない場合もあります。

 

通常の住宅購入よりも金額の負担が大きい

通常の住宅であれば、住宅ローン減税などの措置を受けられますが、別荘の場合はそうした減税措置はほぼありません

そのため、自宅よりも支払総額が大きくなるケースもあるでしょう。

 

 

リゾート会員権ならリスクが少ない

「別荘を持ちたいけれど、購入やそれに伴うメンテナンスは面倒…」という方におすすめなのがリゾート会員権という選択肢です。

リゾート会員権を購入することで、リゾートクラブの所有するリゾートホテルや施設などを利用する権利が得られます。別荘のように好きな時に利用できる上、面倒な管理や掃除などを行う必要はありません

また、多くのリゾートクラブは日本各地の有名リゾート地や温泉地に物件を有しているため、1か所だけでなくさまざまなリゾート地でバカンスが楽しめます。

リゾート会員権は別荘を持つよりリスクが少なく、かつ別荘のように好きな場所でバカンスを楽しめるお得な方法といえるでしょう

 

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